先輩医師の声

先輩医師の声

離島医療は多くの方から喜ばれる医療。私たちと、やりがいのある医療を目指してみませんか?

離島(僻地)で仕事を行って実感するのは自己完結する医療が必要とされることです。それが離島医療のやりがいでもあり大変な部分でもあります。この病気は何科が見ますから関与しませんとか、この病気を治療しましたのでこの病気はほかの科で治療してくださいというのは全く通じません。何科であろうとすべての疾患に目を向けなければいけませんし、自分も含めそれぞれの医師が総合的な診療を行うよう日々、努力している毎日です。

ただし、総合的な医療能力が必要とされる中でも各個人がサブ・スペシャリティーを備えていますので、自分が不得意な分野はその分野に長けている医師と協力しながら医療を進めていけます。したがって、自己完結と言っても自分1人で患者さんを治すというより自分がマネージメントしながら病院のすべての医師、病院全体で全人的な医療を提供するということであります。

検診で早期胃癌が発見された場合、内視鏡的治療の適応があれば内視鏡にて切除します。その点は本土の医療と変わりありません。しかし、胃癌を内視鏡で治療してもそれは患者さんのほんの一部分に介入しただけに過ぎず、その患者さんの予後ならびにその後のQOLを規定しているのは基礎疾患に持っているCOPDや慢性心不全の管理であったりしますし、脳血管障害のイベントを起こさないように生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)を管理することも必要です。大腿骨頸部骨折を起こして本人や家族のQOLが低下しないよう骨粗鬆症の管理も必要ですし、考えなければならないことが沢山あります。それをマネージメントすることがやはり大きな仕事の1つです(そのような部分は地域で長年頑張った先輩の医師はすごいものがあります)。


どこで医療を行うにしても最も大事なことは仕事に対する自分のやる気です。

長野県上五島病院 内科医長 本田徹郎

一丸となった医療の中で自分のサブ・スペシャリティーの向上は必須であり、日々進歩する医療の中で本土との医療の格差を最小限にするためにも論文抄読・学会や研究会の参加などの生涯学習も大切な部分であります。それは直接的に病院への還元になりますし、何より多くの患者さんへ還元されます。その点に関しては院長を始め病院もサポートを惜しまず、良い環境を整えてくださっています。

離島医療(僻地医療)の最大の特性の1つとして高齢者~超高齢者の患者さんが大部分を占めているということがあります。患者さん個人だけでなくその家族・生活背景を十分に理解し、患者さんそれぞれに最もふさわしい医療を提供する必要があり教科書通りにはなかなかいきません。高齢者相手の医療は一見、抵抗があるかもしれませんが、これから超高齢化社会に突入する日本において離島医療(へき地医療)は20~30年後の日本の医療の最先端という意味にもとれます。そのような意味でも高齢者に対する医療の経験・エビデンスを作り上げることも我々の仕事のひとつであります。目の前の患者さん1人ひとりにベストを尽くすことが最も大事なことではありますが、それだけに甘んじずさらなる大きな視野をもって医療を行うことを心がけています。


どこで医療を行うにしても最も大事なことは仕事に対する自分のやる気です。やる気は各個人で表現方法の違いはあり、見た目だけでは決してありません。その気持ちさえあれば周りも惜しげもなくサポートしてくださりますし、自分も安心して一生懸命頑張ることが出来ています。

先輩研修医の研修リポート(1)

長野県上五島病院 研修医 種田 知瑛子

平成23年3月に長崎大学医学部を卒業し、4月から上五島病院で研修しています。先生方は もちろん患者さん、医療スタッフの皆さんからいろんなことを教えていただき充実し た研修生活を送っています。

なぜ上五島に来たの?なんで上五島病院を選んだの?こんな質問をよくいろんな方か ら受けます。私は長崎市生まれ、長崎育ち、幼い頃に父の転勤で対馬に3年間住んで いたことがきっかけで将来は医師として離島医療に携わりたいと強く思っていまし た。昨年1ヶ月間、当院で学生実習をさせていただき、上五島病院の先生方、医療ス タッフの方々からも熱心に指導していただける環境で勉強したい、また上五島の方々 の明るく大らかな人柄や自然のダイナミックさ、おいしい魚に魅かれ「来年から上五 島で働きたい!!」と思い上五島病院を選びました。実際、働き始めて7ヶ月が経ちま すが上五島病院で研修できてよかったなと思います。


4月から9月までの内科研修では上級医の先生方に指導していただきながら、多くの患 者さんの主治医として診療や治療に関わらせていただきました。患者さんの病気を治 すことはもちろん、患者さんの生活背景なども考慮し、退院後の生活を視野にいれて 患者さん・ご家族と接する大切さや他の医療スタッフと連携して退院後の生活環境を 整えていくことを学びました。また、6ヶ月の間に珍しい症例については他の施設に も協力いただき島外でいろんな先生方の前で発表させていただく機会も経験でき、1 つの病気を病態・統計学的な面からも追求する楽しさを学ぶことができました。

10月からの外科研修では手術手技はもちろん手術前・術後管理などを勉強していま す。ひとつの手術を行うにも、病気の状態を知ることはもちろんですが、麻酔を含め 手術に耐えられるかどうか全身状態を評価したり栄養状態を改善する方法を考えるこ と、手術後には退院に向けて痛みをコントロールしたり少しずつ食事を開始したり薬 剤を調整したり、学ぶことがたくさんあるなと感じています。また患者さんやご家族 が手術に対する不安な気持ち、術後の安堵感と同時に退院後にもとの生活に戻れるの かな?といった不安を抱きながらも退院して元気に外来へ来られる姿を見るとまた頑 張ろうという気持ちがわいてきます。

1月から3ヶ月間は整形外科研修を選択する予定です。整形外科では人工関節の手術や 捻挫・骨折の治療はもちろん、外傷患者さんへの適切な処置方法や創部管理、術後リ ハビリなどについても勉強していきたいと思っています。


そのほかには月4回の救急外来当直も経験させていただいています。上級の当直医の 先生と一緒に来られた患者さんに対して診察し何の検査をすべきか、重症かどうかを 判断するスピードが必要とされるのでとても勉強になります。

上五島病院での研修は残り5ヶ月です。来年1年間は長崎医療センター・小値賀診療所 で勉強して研修を終えた後、また上五島病院で働かせていただきたいと思っていま す。たくさんの人に恩返しができるようにたくさん勉強して帰ってくるつもりです。 これからもどうぞよろしくお願いいたします。


先輩研修医の研修リポート(2)

長野県上五島病院 研修医 佐藤 晋平

平成23年11月現在、研修医1年目として勤務させていただいております。

最初の4ヶ月は外科で、夏の2ヶ月を小児科、そして秋から今年度いっぱいまでの6ヶ 月を内科で研修しております。 最初は慣れないことも多く、多大な迷惑をおかけした場面も多々ありました。それで も温かく見守ってくださる皆様に、まず感謝を述べたいと思います。どの科も、よく ある病気から、教科書の片隅にあった珍しい疾患まで、多彩に経験させていただいて います。

私は、小児科研修について書かせていただきます。 小児科は基本的に外来がメインとなっており、研修医の私は後ろについて、所見など を共有しました。外来でどんな風に先生たちが応対しているのか…ということを間近 で見ることが出来たことは何よりの収穫でした。この時の経験が、現在の救急外来で の対応に活かされています。


また、出産の際に小児科が必要な場合には立会いをさせていただき、一緒に蘇生処置 などを行いました。張りつめた緊張感のなかで、生命の輝きが一番強い瞬間に立ち会 うことができました。 そして、8月は巡回療育相談、神経外来、心臓外来と専門外来で特殊症例も見ること ができ、大変勉強になりました。小児科は99%が保護者同伴であり、両親、主に母親 から社会を見ることが出来るのだな、と感じました。

私は秋田で生まれ、山形で育った東北人で、大学は東京の順天堂に在学しておりまし た。 もともとの縁が、長崎、九州、関西方面にあったわけではありません。大学の恩師が 長崎出身なので、長崎で働く先生を何人も紹介していただくうちに、長崎に魅力を感 じるようになりました。その中でも、研修医が少なく、自分よりも経験豊富な先生方 の多いところが、居心地が良いと思ったことから、上五島での勤務を選びました。

島の中で生きるということは、東北や東京での生活ともまた違い、楽しいものです。 上五島で働き、そして生活をする中で思うことは、学ぶことは決して医療だけに関わ ることだけではないな、ということです。

上五島の文化を知り、歴史を知り、生活を知る。その中でどんな人々が生き、育って いくのかを、この目で見る。そして、医療を提供する際に、その中でできる一番ベス トな選択をしていく。 島の全てを見たわけではありませんが、様々な場所に行く中で感じたことです。こ の体験は大病院ではなかなかできることではありません。文化や背景を知る、という ことは、広げていけば海外での医療行為を行うに当たっても応用できることなのでは ないかな、と感じています。


この先の進路はまだ未定ですが、どんな形にせよ、いずれどこかで、縁を持った上五 島に恩返しをしたいと考えております。 どんなことでも学び、糧にする姿勢をそのままに、精一杯がんばりますので、今後と もよろしくお願いいたします。


地域医療研修医の声

上五島病院での研修を終えて

1ヶ月間の研修を終えて、あっという間だったような気もしますし、もうずっと前 から上五島病院にいたような気もします。たった1ヶ月間しかいなかったにもかかわ らず、医師、看護師、技師、事務の皆さん、その他スタッフの皆さんには大変親切に ご指導していただき、本当に感謝しています。

五島列島に行ったのは今回が初めてで、行く前にはどんな生活か、どんな研修か想像 もできませんでした。ある程度大きな病院で、MRIもあって、完全電子カルテ化され ているということは聴いておりましたので、病院内でのスタッフの皆さんの仕事は長 崎医療センターと大きくは変わらないのかなと思っていました。


研修が始まってまず驚いたことは、各職種の皆さんのフットワークの軽さです。必要 な検査や処置がすぐにでき、各科の垣根もなくすぐにコンサルトでき、患者さんのた めだけを思って働ける病院だと思いました。また、特に急患対応において、各ドク ターの守備範囲の広さや「これは自分の科じゃない」と言わない姿勢、科を超えてサ ポートし合おうという姿勢がとても居心地よく感じました。

患者さんの為ということについてですが、これまでは、原因不明の症状の患者さん や、糖尿病教育目的入院の患者さんについて、どれくらいの疑いをもって、どれくら いまで検査すればいいか判らないでいました。そんな中、訪問診療とグリーンヒル見 学が印象的なものとなりました。医療を求めているのは多くの場合、疾患ではなく、 患者さん本人なのかなと感じました。個々の患者さんの暮らしている環境や習慣が基 本にあって、そこで生活する上でどんな医療の介入が適切な手助けとなるかを考える こと、また、それらを考えながら、一方ではやはり医師として異常を検出し、科学的 に考察し、患者さんへの最良の還元方法を考えること、その二つのバランスが重要な のではないかと思うようになりました。

1ヶ月間の研修を終えて、これから残り1年間ローテートする上で、特に自分の志 望する科以外の科や当直研修の時に何を頑張ればいいかが分かりました。この1ヶ月 を原動力に、あと1年頑張っていけそうです。ありがとうございました。

長崎医療センター 研修医 T.M


上五島病院研修のまとめ

一ヶ月と短い研修期間ではあったが実に多くのことを学ぶことができました。上五 島病院での外科、内科の研修はもちろん、往診や小値賀診療所での研修、精神科の往 診など地域特有の医療を実際に経験できたことはとても良かったです。

上五島での一ヶ月を通して強く感じたことは、チーム医療の重要性でした。外科手術 でのチームプレーはもちろんのことですが、地域保健など地域住民の健康管理におい ては、医師、看護師、保健師、行政が一つのチームとして連携を図ってこそ目標を達 成できるものだと強く感じました。特に小児の検診や精神科の往診では、保健師の 方々の熱意や熱心さはものすごく、このような方々がいて初めて医師が医師として機 能することができ、地域の健康を維持していくことができるものだと実感しました。


外科、内科の病棟での研修では、外科では虫垂炎、鼠径ヘルニアなどのcommon diseaseから悪性腫瘍まで、内科では糖尿病、高血圧、脳梗塞、脳出血、亜急性甲状 腺炎などなど多岐に渡る疾患を幅広く勉強することができました。このように多く の、そして幅広い疾患を診療しながら、自分の専門を磨いていく環境はとても羨まし い環境だと思いました。また地域医療と聞くと、どこか少し時代遅れの医療というよ うな誤った、無礼な先入観が少なからずありましたが、実際はまったくそうではな く、むしろ地域医療の方が、確かなevidenceに沿った確実な医療を実践しているよう にも感じました。

また上五島病院で得た大きなものの一つとして、尊敬できる先生方に出会えたことで す。医師としての診療に対する姿勢はもちろん、人間としても尊敬できる先生方に出 会えたことはとても幸せなことだと思います。今回出会えた先生方を頭にイメージし ながら、少しでも近づけるように努力していきたいと思います。

この一ヶ月の研修の感想としては、想像以上に充実した研修をさせていただき不満は 本当にまったくありません。ただ一つ挙げるとすれば、これは長崎医療センターのほ うの問題になりますが、研修の時期のことでしょうか。やはり小児科、産婦人科しか 研修していない時期での離島研修はもったいないと感じました。せっかく総合的な医 療を勉強できる機会なのだから、二年目で研修できたらより多くのことを実践し学ぶ ことができたと思います。この点は少し残念ではありましたが、この時期に上五島病 院で研修できたからこそ吸収できたこともありますし、今後の研修にこの一ヶ月間を 生かすことができれば、研修した時期の違いなどは小さなものかもしれません。どち らにせよ自分のやる気次第でどうにでもなるものだと思いますので、残りの一年半の 研修も全力で向かっていきたいと思います。


この8月の一ヶ月間は生涯忘れないと思うほど充実し楽しい一ヶ月でした。病棟、手 術室での研修に、仕事が終わったあとのお酒に、おいしい海の幸に、本当に何でも充 実した一ヶ月でした。ありがとうございました。二年目で機会があれば、力をつけた 姿をお見せしに行きたいと考えています。そのときはまたどうぞよろしくお願いしま す。

長崎医療センター 研修医 K .H

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