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がん診療中核病院としての役割がん診療中核病院としての役割

がん診療離島中核病院とは

上五島病院は長崎県から

「がん診療離島中核病院」に指定されました。

上五島病院は、長崎県が平成20年3月に策定した「長崎県がん対策推進計画」において、がん診療離島中核病院に指定されました。がん診療離島中核病院は、離島におけるがん診療の質の向上、がん化学療法および緩和ケアの実施が目的です。
離島地域に勤務する医師や看護師は、人員不足などの面で本土で開催される研修会に参加することが難しいのが現状でした。がん診療離島中核病院の指定を受けたことにより、がん診療連携拠点病院(長崎市民病院、日赤長崎原爆病院、長崎大学病院)からの講師派遣による研修会の開催、テレビ研修の実施などにより、離島地域においても安心・納得できるがん医療を受けられることを目指しています。

「がん診療離島中核病院」に指定されました。

がん診療離島中核病院の役割

がん診療離島中核病院は、がん診療連携拠点病院(長崎市民病院、日赤長崎原爆病院、長崎大学病院)と連携しながら、離島地域の医療機関のがん診療の向上を進める役割を担っています。がん化学療法、緩和ケア、在宅医療等について地域の医師等も含めた研修会を開催するとともに、拠点病院、中核病院、地域医療機関の連携を促進するなどの各種事業を推進します。

事業内容

研修会等の開催 研修会等の開催
離島地域におけるがん診療の質向上を目的に、がん診療連携拠点病院の支援を受け、医師、看護師、薬剤師、歯科医師等に対する研修会を実施します。研修会の企画・立案・開催に際しては、必要に応じて地域の医療機関・医師会・町・保健所などと連携し、地域のがん医療向上を目指します。
テレビ研修の実施 テレビ研修の実施
がん診療連携拠点病院とがん診療離島中核病院はインターネットで結ばれ、がん診療連携拠点病院で開催されたがん診療に関する研修会の内容が配信されます。このテレビ研修を活用し、本土の研修に参加できない離島の医師や看護師の知識・技術の向上を図ります。
がん診療離島中核病院の役割、事業内容

上五島地域のがん診療の現状

上五島地域の保健医療体制

上五島は、五島列島の北部の二つの島(中通島、若松島)を中心とする人口22,000人の地域です。平成16年8月に5町(新魚目町、有川町、上五島町、奈良尾町、若松町)が合併し、新上五島町となりました。高齢化率は34%を超えたところです。
上五島地域の保健医療体制は、行政:新上五島町、消防:新上五島町消防本部、保健所:上五島保健所、病院1施設(長崎県上五島病院186床)、有川医療センター、奈良尾医療センター、診療所10施設(新魚目診療所、榎津診療所、津和崎出張診療所、仲知出張診療所、崎浦診療所、太田診療所、神ノ浦診療所、若松診療所、日の島出張診療所、岩瀬浦診療所)、開業医2施設、老人保健施設2施設、特別養護老人ホーム5施設となっています。
特徴としては、開業医が少なく、がん診療については、主に病院1施設、診療所4施設で行われています。上五島病院を中心に、一般検診とがん検診を一緒に受診できる一括検診を行っており、現在では特定検診(500円)+がん検診(無料)の一括検診を全地域で進めています。また、上五島病院は2次基幹病院として、4診療所と連携を取りながら、地域のがん医療を推進しています。

がん診療について

上五島病院では、消化器系がんについてはほぼ完結できており、胃がんや大腸がんの内視鏡切除(EMR,ESD)、肝臓がんのラジオ波、TAE治療、胆道がんのステント療法などほぼ本土並みに行われています。また、外科では消化管がんの内視鏡手術や肝胆道系がんの肝切除などほぼ網羅できています。肺がんは、迅速組織診断や放射線治療が必要なことから、主に島外医療機関への紹介を行っています。乳がんについては、マンモグラフィー検診も行っており、2次精査後の治療は、乳房切断術は当院、乳房温存術は状況により島外へ紹介しています。抗がん剤治療は当院で可能ですが、放射線治療は設備がないため、長崎大学などへ紹介としています。泌尿器科系は、当院で手術、化学ホルモン療法を施行。婦人科系は、卵巣がんは当院で手術、化学療法、子宮がんは島外紹介となっています。血液系がんでは、白血病は長崎大学紹介、リンパ腫は当院で生検、確定後、可能であれば化学療法を実施しています。
化学療法については、内科系、外科系とも積極的に行っています。最近では、内科の肺がんの化学療法、外科の消化管、胆膵がんの化学療法が増えています。治療は可能な限りQOLを考えて、短期入院あるいは外来化学療法を選択し、外来の場合は午前外来受診、血液検査後、病棟のベッドを使っての化学療法を行い、午後帰るような流れとなっています。 セカンドオピニオンに関しては、患者さんの相談受付や島外病院への紹介を行っていますが、島内で診療可能な領域については当院で完結型のがん治療を目標にしています。
地域病院、診療所においては、がんの初期診断、化学療法、術後や治療後のフォローアップを行っています。

緩和医療について

上五島病院では、病院機能評価に際し、病院の疼痛緩和ケアマニュアルを作成し、麻薬の検討、整理を行いました。2008年6月からは、疼痛緩和ケア委員会を医師、看護師計13名で立ち上げ、スタッフの基本的知識の獲得、ケアチームのあり方の検討、疼痛評価の統一化、ターミナルケアへの取り組みを進めています。
ターミナルケアの一つとして、訪問看護ステーションを利用した在宅看取りの取り組みがあります。年間10名程度と少数ですが、患者さんの希望があれば積極的に在宅での看取りを行うことにしています。訪問看護ステーションの看護師は24時間対応で、問題があれば夜間でも医師への連絡が可能です。

診察に関わるデータについて

新上五島町は県内でもがん死亡率が高い町として知られています。悪性新生物死亡は、平成15年396.5(全国245.4、長崎県290.0)、平成16年380.0(全国253.9、長崎県303.3)、平成17年459.3(全国258.3、長崎県314.1) いずれも人口10万対、となっています。 更に詳しく悪性新生物のSMR(標準化死亡比)見ると、下図のようになります。

悪性新生物全体肺、気管肝、胆道大腸
長崎県106.6102.1
若松町120.451.82424189.155.7201.7148.485.977.8
上五島町116.996.396.378.8112.7210.3181.362.4137.3137.3
新魚目町161.91065.497.9201.869.6239.395.495.485
有川町121.3116.852.769.8136.199.2326.9179.214.5181.6
奈良尾町118.4120.388.4104.9190.4154.1170.3169.724.585.3

男性の肺がん、肝胆道がん、女性の肝胆道がん、女性の大腸がんの多さが目立ちます。禁煙を中心とした肺がんの予防、肝、胆道、大腸については早期発見を目指していきます。なお、肝がんについては、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスの患者が多いことがあげられ、今後C型肝炎ウイルスの患者が減れば、将来的には減少の方向に行くと思われます。